ようこそ白山百景へ

このサイトでは下界から眺める白山の姿、山に登っての遥拝する白山、実際に白山の登山道を歩いてみる景色、さらには白山信仰の古からの歴史を紐解き、その心象風景をも広く公開してゆきます。

袴腰山からの白山連峰

富山県
袴腰山南展望地

南砺市のシンボル袴腰山

 袴腰山(はかまこしやま、はかまごしやま、標高 1,164m)
山の形が袴の腰板に似ていることからこの名前が付けられました。
富山の山百選に選定されています。

袴腰山峰越登山口:標高900m

袴腰山登山口

登山口付近には林道が少し広くなっている所があり、車が20台くらい停められますが、ハイシーズンだと朝早くから満車に近い状況です。
週末よりは平日ゆっくり登るのがおすすめかもしれません。


 袴腰山小屋 標高986m

袴腰山小屋

城端山岳会が建てた避難小屋がありました。
中には神棚のようなものが祀られています。


避難小屋から白山が見えます。

避難小屋からの白山

避難小屋脇から白山がチラッと見えます。


避難小屋からの白山

ここは、本当にチラッとしか見えません。


序盤は急登が続きます

袴腰山登山道

小屋を過ぎるとしばらくは日当たりの良い道を進みます。


袴腰山登山道

林にさしかかると勾配はキツくなります。
すこしジメッとした登りなので夏場は汗をかきそうですね。
頂部まで上がれば台形の山なのでほとんど水平道の広く平らな山になります。


袴腰山分岐

袴腰山分岐

登山口から約1時間で分岐に出ます。
山頂を経て南部五箇山側展望地に続く道と、展望櫓、北展望所、三方山を経て猿ヶ山へと至る道に分かれます。
どちらに進んでも展望所まではアップダウンは全くないので両方見ておいた方が良いでしょう。
どちらが先でも構いません。

袴腰山山頂標高1164.6m

袴腰山

山頂の標柱はありますが、登山道の途中という感じでピーク感は全くありません。
低木林に囲まれていて眺望もありません。
ここはスルーで展望地まで進みます。


袴腰山南展望地

袴腰山南展望地

登山道は南展望地で行き止まりになります。
木が刈払われていて展望がひらけて来ます。
到着時はガスがかかっていました。


袴腰山南展望地からの白山連峰

袴腰山南展望地

ガスが次第に晴れて白山連峰が姿を現しました。

袴腰山南部五箇山側大展望案内図

袴腰山

案内板がありました。
それによると、左側から、三方崩山、三方岩岳、白山、笈ヶ岳、大笠山と続いているようです。


白山本峰

袴腰山からの白山連峰

白山にズームイン!

白山、笈ヶ岳、大笠山

袴腰山南展望地からの白山


ここから、猿ヶ山、大門山、見越山、奈良岳、大笠山、笈ヶ岳へと縦走できます。
大笠山には避難小屋がありますが、その先の笈ヶ岳へのルートは藪に阻まれて進めないという話です。
私自身は奈良岳までしかか行ったことはありませんが、、、。


袴腰山

分岐まで戻って北展望所、展望櫓に向かいます。


北展望所櫓からの眺望

袴腰山展望櫓

北展望所には展望櫓があります。


南砺市方面

袴腰山展望櫓から

南砺市方面です。
ガスがかかってました。


白山方面

袴腰山展望櫓からの白山連峰

白山方面です。
手前は猿が山でしょうか?

白山にズームイン

袴腰山北展望地からの白山連峰

これが袴腰山展望櫓からの白山です。
遥拝所としてもなかなかの名所といえますね。
白山市や小松市側からの白山連峰の姿と比べると随分趣が異なります。


袴腰山からの人形山

人形山

袴腰山からみた人形山。
にんぎょうさんと呼ばれることが多いですが、残雪の雪形が人の形に見えることからひとかたやまと呼ぶのが正式な気持ちもしますが?


人形山の人形(ひとがた)

人形山の雪形

残雪の形が幼い姉妹が手を繋いでいる形に見えるのでひとかたやまと呼ばれるようになったそうな、、、。
そこには、悲しい伝説が秘められています。


人形山の伝説

女人結界の山に入って凍死した、親思いの姉妹の話

昔、越中の平村に、母親思いの仲の良い姉妹が病気の母親と三人で暮らしておりました。

二人の父親は早くに亡くなっていて、白山権現様を信仰する信心深い母親は一人で二人で娘を育てていましたが、無理がたたったのか病気になってしまったのです。姉妹は、母親の代わりに一生懸命に働き、幼いながらも一人前の働きをするようになっていました。

しかし、母親の病は春になってもよくならず、幼い姉妹はいつも「南無白山権現」と唱えながら病気が治ることを祈っていました。そんな親孝行の二人に白山権現様からの夢のお告げがあり、病気を癒す温泉を教えてもらいました。二人は、雨の日も風の日も毎日母親を温泉に担いで連れていってあげました。

そうして、秋になるころに母親の容態はよくなり、二人は秋の収穫をする際にふと思い立って、白山権現様にお礼参りをしようと出かけました。ところが、白山権現様は女人禁制の厳しい掟がありました。そんなこととは知らない姉妹は白山権現様にお礼をして、帰り道に吹雪にあい遭難してしまいました。

もし、思い立ってのお礼参りでなければ、母親に一言声をかけていれば当然教えてもらえたはずの女人禁制でした。禁を破ったことにお山が怒ったのか、あるいは季節より早い吹雪がきたのか…姉妹はついに帰ってくることはありませんでした。

一人取り残された母親は、春になって姉妹の事を思いながらとぼとぼと畑に向かっているとき、山肌に姉妹の姿を見つけました。姉妹の早すぎた死を悼んで山の雪も二人の姿を消すことができなかったのでしょう。その二人の人形(ひとがた)の話は村に伝わって、いつの頃からかこの山を「人形山(にんぎょうざん)」と呼ぶようになったということです。

マンガ日本昔ばなし〜データベース〜人形山



袴腰山MAP



袴腰山コースタイム

登山口 9:00 – 袴腰山小屋 9:30 – 登山道分岐 10:00 – 袴腰山山頂 10:02 –  南展望所 10:07 – 休憩10:33 –
袴腰山山頂 10:40 – 登山道分岐 10:42 – 北展望所 10:46 ~ 10:57 –
登山道分岐 10:58 – 袴腰山小屋 – 11:23 – 登山口 11:41

袴腰山山行データ

袴腰山山行データ

距離が往復で2.5kmちょい、累積標高差が270mくらい。
朝9時に登りはじめて午前中には下山完了。
3時間もかかっていませんね。
登山口の標高が900mなので、これはお手軽な山です。

ただ、登山口に通じる林道が積雪や土砂崩れ等で通行できないことが多そうです。  


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