白山七社とは?

AI による概要
白山七社(はくさんしちしゃ)とは、石川県白山市を中心に栄えた白山信仰の中心となった、歴史的な7つの神社の総称です。平安時代に加賀禅定道の馬場(ばんば:登山口)の設置に伴い、日吉七社にならって成立したとされています。
白山七社の一覧
白山七社は、大きく「本宮四社(ほんぐうよんしゃ)」と「中宮三社(ちゅうぐうさんしゃ)」に分けられます。
- 本宮四社
- 白山本宮(現・白山比咩神社:石川県白山市三宮町)
- 金剱宮(きんけんぐう:石川県白山市鶴来)
- 三宮(さんのみや:白山比咩神社の旧地ともされる)
- 岩本宮(いわもとぐう / 現・岩本神社・岩根宮:石川県能美市など)
- 中宮三社
- 中宮(ちゅうぐう / 現・笥笠中宮神社)
- 佐羅宮(さらぐう / 現・佐羅早松神社)
- 別宮(べつぐう / 現・白山別宮神社)
白山第一王子金劔宮

白山第一王子とされているのが金劔宮です。
金劔宮の社号標(しゃごうひょう)

男段も女段も鳥居の脇には「金劔神社」の社号標が建てられていましたが、こちらは「金劔宮」となっています。
第二次対戦後政府機関による縛りが解けたことから、古来よりの名称に改めたたのことです。
拝殿へのアプローチ

短い石段を登って拝殿へと進みます。
由緒書き

石段を登ってすぐの右手には金劔宮の由緒書きが掲げられています。
文字起こししてみました。
金劔宮
御創立以来二千有余年を経た古社であって、古来尚武健康の神としての尊崇が篤い。
一、祭神
本社の主神は瓊々杵尊で大国主神・大山昨命・日本式命事代主神・猿田彦神などを併せ祀る。
二、由緒
本神社の創立は崇神天皇の三年三月とす(神社蔵記録諸神記・白山記攻証)
創立
けだし鶴来町の発生と同時にこの地に鎮斎せられたもので鵜来町の古地名は劔と記し社名又古く劔宮・劔神社と唱えた。
このことは地名と社名が一致したる好個の事例である。
近世に至って専ら金劔宮と奉称した。隆盛
中世以来白山七社の一に数えられ内、白山本宮・三宮・岩本と共に本宮四社と称した。
神仏習合時代本社は隆盛を極め宝物殿・拝殿・講堂・宝蔵三重塔・鐘楼・荒御前、糺宮、大行事、乙劔(白山荘厳講記録)等所謂七堂伽藍雲表に聳え神官社僧多く劔白山の神人衆従と号して勢力を有した。
應永十八年に大般若経六百巻を出版して神前に奉納した。
超衝・又寛正六年に善光寺紀行を降って文明十七年北國紀行を著した尭恵は共に本宮の住侶社僧であった。
又源義経の参拝(義経記七)木曽義仲の奉寶(源平盛衰記二九)の史実を始め武門武将藩主領主の武神としての崇敬の篤かったことは諸書に明らかである。神事
神事としては古くは競馬・流鏑馬舞童等が行われた。
又神社の神輿は白山・佐羅と共に三大神輿といい叡山を経て時あって上浴したので京野にもその名が聞こえた。
現在十月三日・四日、秋季祭神事の神輿渡御とこれに伴う神賑催物獅子舞(捧ふり)・名物造物等はこの神輿ぶりの伝統を伝えその優美で勇壮な賑いは他に類を見ない。旧社格
明治五年十一月二日郷社、明治二十八年十二月二日県社に昇格。
大正十三年四月三日御創立二千年祭を、又昭和三十七年十月五日御創立二千五十年祭を執行して現在に至っている。
一方明治三十九年境外末社・大国社・恵比須社・日吉社・大鳥社・四社を合併。
明治四十一年、境内末社菅原社
大正三年には村社日吉神社を夫々合祀した。境内
境内地三千六百三十四坪
境内神社に乙劔宮・金刀比羅宮・文六宮・栗島神社・金劔宮恵比須社(天地悠久の大神霊と大阪今宮神社御分霊を伴せ祀る)があり又、名勝として天乃真名井(戸の池殿池明端水)・月石(牛石天忍石)・義経腰掛石 岩清水不動尊がある。金劔宮社務所
狛犬
阿形(あぎょう)

石段の上にはブロンズ製と思われる狛犬が一対配置されています。
勇壮な出立でスピード感を感じさせられる作りに見えます。

作りはとても緻密で大きく開いた口と牙にただならぬ妖気を感じますね。
吽形(うんぎょう)

こちらもスーパーサイヤ人的な神力を感じさせるつくりです。

こちらにははっきりと角が見えますので、阿形が獅子で吽形が犬だとわかります。
手水舎

拝殿向かって左手に手水舎が配置されています。

一度に大勢の参拝者が心身を清められるように配慮されています。
境内案内

金劔宮の境内には参拝所がたくさんあるので案内図が掲示されています。

こちらも文字起こししておきます。


境内案内
本殿
祭神である天津彦穂瓊々杵尊、大国主命、事代主神、大山咋命、日本武尊、菅原道真を奉安する金劔宮の中心社殿。
前口二間半、奥行二間。
明治四十二年造営。
もとは流造檜皮量、平成五年大屋根修理で銅板葺となる。拝殿
祭神への礼拝を行うための社殿。前口五間、奥行五間。
明治十六年造営、二十三年完成。
権現造鋼板葺で、入母屋造大唐破風の向拝を張り出している。幣殿
本殿と拝殿を結ぶ社殿で、神に奉献するみてぐらをお供えする場所。
前口二間半、奥行七間。大正九年造営。平成三年の修理で銅板葺となる。舞殿
能舞台で内部に絵馬を奉納することから「絵馬殿」とも呼ばれる。
四間四方。
昭和二十七年改築。
切妻造。社務所
金劔宮の社務をとる場所。
前口十一間、奥行六間、入母屋造瓦葺。
昭和三十七年鎮座二千五十年の記念事業として改築された。
境内社(摂社・末社)

金劔宮(きんけんぐう)の境内には、本殿の左手奥にかけて6つの主要な境内社(摂社・末社・脇社)が並んでいます。
恵比寿社

天の真名井
こちらは恵比寿社の手前に配置されています。

神のまします処。
霊泉存す。
瑞穂の国、以って是れ其のもといとなすなり。
此処金劔宮社頭に天の真名井あり。
霊水つねにつくるなし。
従古より諸人此宮に詣で殿池の名によりて神威をかたじけのうす。
代々天の真名井は文士の言、風人の詩歌詠ぜられ伝承し来たる。
いわく神輿渡御の祭唄、いわく鶴来節、いわくじょんがら等之れ也。
即ち天の真名井は氏子皆人の生命生業の霊水としてあがめ貴ばれ来りしなり。
真に尊きかな、真にかしこきかな。
誓いましょうぞ、金劔さんの天の真名井のかてるまで。
AI による概要
石川県白山市の金劔宮(きんけんぐう)にある「天の真名井(あめのまない)」は、恵比須社の向かって右手にある、天平年間から伝わる歴史ある古池(井戸)です。
天の真名井の特徴
- 別名: 古くは「戸の池」「殿池(とのいけ)」とも呼ばれていました。
- 祈雨の霊水: 干天の時も大雨の時も水位や水量がほとんど変わらない不思議な霊水として知られ、「新鶴来八景」の一つに数えられています。
- 伝説: 昔から「この池を覗くと神の恵みの雨が降る」とも伝えられています。

こちらが恵比寿社の奥殿?本殿??です。


狛犬は石造りで何とも愛嬌のある出立ですね。
恵比寿社の特徴
御祭神・由来: 大阪の今宮戎神社の分霊を勧請して祀られたとされています。
乙劔社

- 乙剱社(おとつるぎしゃ) 祭神: 彦火火出見命(ひこほほでみのみこと/山幸彦)
- ご利益: 金運、商売繁盛、勝負運、開運、産業隆昌
歴史: 紀元前95年の創建と伝えられ、源義仲や源義経、前田家などの歴史上の人物からも崇敬されてきました。


こちらの狛犬さんはお部屋の中にちょこんと座っていました。
金毘羅社

御祭神: 第10代・崇神天皇(すじんてんのう)(一般的な金毘羅・金刀比羅社は大物主神を祀ることが多いですが、こちらは崇神天皇を祀っています)

サッシを開けてお参りします。

内部の様子。

こちらの狛犬さんは向かい合って座っています。
丈六神社

一対の石灯籠の間を進みます。

犬六神社と勘違いされ、犬の神様だと言われたりしますが、正しくは丈六(じょうろく)神社です。
AI による概要
石川県白山市に鎮座する金劔宮(きんけんぐう)の境内にある末社のひとつで、異なる神格を持つ4柱の神様がお祀りされています。
丈六神社(じょうろくじんじゃ)の祭神
- 大山咋命(おおやまくいのみこと):山や農耕の神
- 猿田彦命(さるたひこのみこと):道案内の神(みちひらき)
- 日本武尊(やまとたけるのみこと):武勇の神
- 菅原道真公(すがわらのみちざねこう):学問の神
粟島神社

- ご祭神: 少彦名命(すくなびこなのみこと)
- 『古事記』などに登場する、大国主命(おおくにぬしのみこと)とともに国造りをしたとされる小さな神様です。
- 主なご利益:
- 医薬・病気平癒
- 山岳信仰・諸芸・安産や女性の守護など
招魂社

さらに鳥居をくぐって石段を登ったところに少し大きなお社があります。

此処が招魂社です。


狛犬は鋳造製でかなり新しいものです。
AI による概要
金劔宮(きんけんぐう)の境内にある招魂社(しょうこんしゃ)は、旧鶴来町出身をはじめとする護国の英霊をお祀りしている境内社(摂社・末社)です。
基本情報・特徴
- 鎮座地: 石川県白山市鶴来日詰町(金劔宮境内の最も奥・左側)
- ご祭神: 地域ゆかりの護国の英霊(旧鶴来町の英霊 約473柱などが合祀)
- 性格: 商業や金運(乙劔社など)のご利益を求める場所とは異なり、国や地域のために命を捧げた御霊(みたま)を静かにお慰めし、尊崇をささげるための社です。
- 位置づけ: 金劔宮の本殿やほかの境内社(乙劔社・恵比須社・金刀比羅社・粟島神社など)とは祭祀の性格が異なります。
金劔宮はそれほど広大とも言えない敷地の中に小さなお社がいくつも祀られています。
その他、金劔宮境内に存在するものたち。
御神木

御神木は杉の木のようです。
亀石

AI による概要
石川県白山市の金劔宮(きんけんぐう)境内にある「亀石(かめいし)」は、その名の通り亀が地面を這っているような姿をした自然石(磐座・いわくら)です。
亀石の特徴・見どころ
- 見た目: まるい甲羅のような部分と、頭のように見える部分があり、生きたリクガメに近いような大きな存在感のある形をしています。
- 場所: 神様が降臨されたとされる「天忍石(あまおしいわ / 牛石)」のすぐそばにあります。
天忍石(あまおしいわ / 牛石)

AI による概要
金劔宮(きんけんぐう/石川県白山市)の天忍石(あまのしのぶのいし)は、古くから神霊が降臨したとされる「影向石(ようごうせき)」です。
主な特徴
- 別名: 小牛の形に似ていることから「牛石」とも呼ばれています。
- 由来: 古伝により、神様がこの石に降り立って姿を現した「依り代(よりしろ)」であると伝えられています。
- 場所: 境内にある「義経腰掛石」のすぐ近くにあります。
義経腰掛石

AI による概要
金劔宮(きんけんぐう/石川県白山市鶴来)の境内にある義経腰掛石(よしつねこしかけいし)は、源義経が奥州へ落ち延びる途中に立ち寄って腰を掛けたと伝えられる石です。
概要・言い伝え
- 場所: 石川県白山市鶴来日詰町にある金劔宮の境内
- 由緒: 源義経が兄・頼朝に追われて奥州へ落ち延びる道中、同社に参拝し、この石に座って眼下に流れる手取川や鶴来の景色を眺めたと伝えられています。
- 関連する伝承: 『義経記』にも白山本宮や金劔宮が登場し、義経や弁慶にまつわる旧跡として知られています。
白山第一王子金劔宮ですが、白山比咩神社よりもその歴史は古く、境内も盛りだくさんで一年を通して参拝者が絶えない人気スポットとなっています。
日本三大金運スポットと言われたりもしますが、神様は人間の願い事を聞くために祀らられているわけではないので、ご利益目当てでお参りすると言うのは、本来の趣旨とはずれていると思われます。
白山信仰は、天の恵み地の恵みは一体となって大地を潤し、人々の生活の糧を与えたもう神々に畏敬の念と感謝を捧げると言うの本来の趣旨だと思われます。
白山第一王子は、さまざまな神々を集め祀っていますが、それは宇宙の調和を司る数多の神々に感謝の想いを運び、静かに御霊に向き合うことが叶う場所だと捉えておくのが本来のように感じられました。




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